ITパスポートは国家資格・上位資格?検定との違いは?わかりやすく解説

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ITパスポートは国家資格・上位資格なのか?と疑問を持っている人もいるでしょう。

後ほど詳しく解説しますが、ITパスポートは国家資格ですが上位資格ではありません。

本記事では日本で一番ITパスポートを熟知している私ケンジが、ITパスポートは国家資格・上位資格なのか?や検定との違いについてわかりやすく解説していきます。

ITパスポートを受験予定の人はぜひ参考にしてください。

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ITパスポートは国家資格?国家資格の定義をもとに解説

結論から言うと、ITパスポートは国家資格です。

国家資格は文部科学省が以下のように定義しています。

国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。

引用:文部科学省

つまり、

  1. 国の法律に基づいて
  2. 各種分野における個人の能力、知識が判定され
  3. 特定の職業に従事すると証明される資格

の3つを満たせば国家資格と言えるわけです。

それぞれの詳細について解説していきます。

1:国の法律に基づいて

ITパスポートは情報処理技術者試験の1つです。

情報処理技術者試験はIT(情報技術)に関する知識やスキルを評価するための試験であり、情報処理推進機構(IPA)が主催しています。

情報処理技術者試験はITパスポートだけでなく、情報セキュリティマネジメント試験や基本情報技術者試験など様々な試験を総称したものであり、以下の通り経済産業省のもとに設置されています。

第二十九条:経済産業大臣は、情報処理に関する業務を行う者の技術の向上に資するため、情報処理に関して必要な知識及び技能について情報処理技術者試験を行う。

引用:経済産業省

したがって、ITパスポートは国の法律に基づいて運営されていると言えます。

経済産業省

2:各種分野における個人の能力、知識が判定され

ITパスポートの公式サイトには以下のメッセージが掲載されています。

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

引用:ITパスポート公式サイト

※iパス=ITパスポートのことです。

なので、ITパスポートは各種分野における個人の能力、知識が判定されるといって問題ありません。

ちなみにですが、ITパスポートでは3つの分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)から問題が出題されます。

各分野の詳細は「ITパスポートの分野は3つある!分野別評価点・割合は?難しいのはどれ?」で解説しているので、興味がある人はぜひご覧ください。

3:特定の職業に従事すると証明される資格

特定の職業に従事すると証明される資格=特定の職業に就くにあたって、法律上必須になる資格という意味です。

結論から言うと、ITパスポートはこの条件を満たしません。

なぜなら、ITパスポートを保有していなくてもエンジニアやWEBデザイナーとして働いたり、IT企業で働くことは可能だからです。

しかし、文部科学省は国家資格を以下の4種類に大別しています。

A:業務独占資格: 弁護士、公認会計士、司法書士のように、有資格者以外が携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格。

B:名称独占資格: 栄養士、保育士など、有資格者以外はその名称を名乗ることを認められていない資格。

C:設置義務資格: 特定の事業を行う際に法律で設置が義務づけられている資格。

D:技能検定: 業務知識や技能などを評価するもの。

引用:文部科学省

以上4つの項目のうち、A〜Cは「特定の職業に従事すると証明される資格」と言えそうですが、Dはそうではなさそうです。

なので、ITパスポートは技能検定(業務知識や技能などを評価するもの)といって問題はなさそうです。

以上より、ITパスポートは国家資格と言って問題ないでしょう。

ちなみにですが、経済産業省の資格試験一覧ページには「情報処理技術者試験」が掲載されています(以下画像における一列目の下から3つ目)

経済産業省の資格試験一覧ページ

以上からも、ITパスポートは国家資格と言って問題なさそうです。

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ITパスポートは上位資格?

結論から言うと、ITパスポートは上位資格ではありません。

そもそも、上位資格には以下2つの意味があります。

  1. 取得・合格するのが難しい資格
  2. 特定の資格体系の中でよりレベルが高い資格

ここからは、ITパスポートが上記2つのどちらにもあてはまらない理由について解説していきます。

1:取得・合格するのが難しい資格

取得・合格するのが難しい資格の例としては

  • 弁護士
  • 公認会計士
  • 宅地建物取引士

などがあげられます。

  • 合格率〇%を切っていれば上位資格
  • 合格に必要な勉強時間が〇〇時間を超えていれば上位資格

など明確な基準はありませんが、ITパスポートは公認会計士や宅地建物取引士と比べて、難易度が低い資格であるのは確かです。

令和3年1月度におけるITパスポートの合格率は以下の通り全体で50%を超えています。

応募者数受験者数合格者数合格率
社会人8,264人7,197人4,587人63.7%
学生4,593人4,069人1,808人44.4%
合計12,857人11,266人6,395人56.8%

一方で、公認会計士の合格率は7%前後、宅地建物取引士の合格率は15%前後です。

合格に必要な勉強時間もITパスポートは約150時間と言われていますが、公認会計士は約3,500時間、宅地建物取引士は約300時間と言われています。

以上を踏まえると、ITパスポートを取得・合格するのが難しい資格という意味での上位資格と言うのは難しいでしょう。

2:特定の資格体系の中でよりレベルが高い資格

ITパスポートを合格した人が次に合格を目指す国家資格として基本情報技術者試験という試験があります。

ITパスポートは学生・社会人問わず様々な人が受験していますが、基本情報技術者試験は情報処理技術者向けの試験となっています。

※ITパスポートは高校生も受験しています。詳しくは「ITパスポートの高校生合格率は?メリットは?独学可能?勉強方法もご紹介」をご覧ください。

なので、基本情報技術者試験で出題される問題はITパスポートよりも難易度が高いです。

合格率を比較しても、ITパスポートの合格率は毎年50%程度とかなり高い水準ですが、基本情報技術者試験の合格率は毎年20~30%程度となっています。

つまり、基本情報技術者試験はITパスポートの上位資格と言えます。

ITパスポート:試験と検定の違いは?

ITパスポートの正式名称はITパスポート試験です。

※詳しくは「ITパスポートの正式名称はITパスポート試験!履歴書には正式名称を書くべき?」をご覧ください。

試験と検定は似たような場面で使われますが、それぞれの意味や目的には若干の違いがあります。

試験は「評価」に重点を置き、点数や成績を基に能力を測るものです。目的は、個人の理解度やスキルを測ることにあります。

試験の一例としては学校の期末試験や入学試験などがあります。

一方、検定は「認定」に重点を置き、一定の基準を満たしていることを公式に証明するものです。目的は、一定のスキルや能力が基準に達していることを証明することです。

検定の一例としては語学検定(英検やTOEIC)や簿記検定・漢検などがあります。

試験と検定の違いを表にまとめると、以下のようになります。

試験検定
目的知識やスキルを測定・評価すること基準を満たしているかを認定すること
結果の形点数や成績(順位なども)合格・不合格
対象の範囲広範な知識やスキル特定の分野に特化した内容

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今回はITパスポートは国家資格・上位資格なのかなどについて解説しました。

ITパスポートは合格率が高い国家資格なので、IT初心者でも十分に合格可能です。ぜひチャレンジしてみてください。

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