ITパスポートでは計算問題が試験範囲に含まれています。
ITパスポートの計算問題は苦手な人も多いので、必ず事前に勉強・対策をしておきましょう。
今回はITパスポートについて日本一熟知している私ケンジが、ITパスポートの計算問題の詳細を過去問で解説した後、捨てるのはありなのか?や公式一覧・何問出題されるのか?などについても解説します。
ITパスポートを受験予定の人はぜひ参考にしてください。
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ITパスポートの計算問題を過去問で解説!解き方も
ITパスポートでは3つの分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)から問題が出題されますが、すべての分野で計算問題が出題される可能性はあります。
※それぞれの分野の詳細は「ITパスポートの分野は3つある!分野別評価点・割合は?難しいのはどれ?」をご覧ください。
各分野で出題される計算問題の例題(過去問)は以下です。
【ストラテジ系の例題(令和3年度過去問)】
次の当期末損益計算書から求められる経常利益は何百万円か(単位:百万)
売上高 | 3,000 |
売上原価 | 1,500 |
販管費及び一般管理費 | 500 |
営業外費用 | 15 |
特別損失 | 300 |
法人税 | 300 |
- 385
- 685
- 985
- 1,000
【解答&解説】
正解は3・・・(答)です。
経常利益=営業利益+営業外収益-営業外損益です。
営業利益=売上総利益-販管費及び一般管理費です。
売上総利益=売上高-売上原価なので、
- 売上総利益=3,000-1,500=1,500
- 営業利益=1,500-500=1,000
- 経常利益=1,000-15=985
となります。
※ストラテジ系の詳細は「ITパスポートのストラテジ系とは?苦手な人向け勉強法や問題例・過去問・用語は?」をご覧ください。
【マネジメント系の例題(平成23年度過去問)】
生産性が同じメンバー5名で20日掛かる作業がある。作業開始直前に3名がインフルエンザにかかったので新たなメンバーと交代させることにした。新メンバーの生産性は当初予定していたメンバーの60%の生産性であるとき、20日以下で作業を完了するためには、少なくとも何名の新メンバーが必要か。
- 4
- 5
- 7
- 9
【解答&解説】
正解は2・・・(答)です。
全体の工数=5人 × 20日=100人日です。
新メンバーの数をAとして以下の方程式を作ります。20日以内で作業を完了させるためには、20日で100人日の作業を行う必要があります。
2人 × 20日+ A人 × 60% × 20日 ≧ 100人日
これを整理すると、x≧5となるので、5人以上の新メンバーが必要であるとわかります。
※不等式の解き方がわからない人は「SPIで不等式の知識は必須!覚えておくべき法則と問題例を合わせてご紹介」をご覧ください。
【テクノロジ系の例題(平成28年度過去問)】
それぞれが独立に点灯/消灯の操作ができる5個のランプが並んでいる。2個以上のランプが点灯しているパターンは何通りあるか。ここで、全てが点灯しているパターンは1通り、いずれか1個が点灯しているパターンは5通りと数えるものとする。
- 4
- 10
- 26
- 32
【解答&解説】
正解は3・・・(答)です。
ON/OFFの機能を持つランプ5個で表現可能な組み合わせは25=32[通り]です。
「2個以上のランプが点灯しているパターン」とは、全組み合わせ32通りから「全てが点灯しているパターン1通り」と「いずれか1個が点灯しているパターン5通り」を引いたパターンなので、答えは32-1-5=26[通り]となります。
※テクノロジ系の詳細は「ITパスポートのテクノロジ系とは?攻略法・苦手な人向け勉強方法は?難しい?問題例や用語もご紹介」をご覧ください。
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ITパスポートの計算問題を捨てるのはあり?難しい?
結論から言うと、ITパスポートの計算問題を捨てるのはもったいないので、あまりおすすめはしません。
計算問題の難易度も上記でご紹介した例題の通り、決して難しくはありません。
※ITパスポートで難しい問題はプログラミングくらいです。詳しくは「ITパスポートのプログラミング問題を解説!捨てるのはあり?わからない場合は?言語は?」をご覧ください。
ITパスポートでは全部で100問の問題が用意されており、試験時間は120分です。
多くの受験者は見直しの時間を含めて90分程度で受験が完了します。
※Yahoo!知恵袋では以下のような投稿がたくさん見られます。
【Q】ITパスポートを合格された方にお聞きしたいです。本番の時、一通り問題を解き終えるまでに何分ぐらいかかりましたか?再来月が初受験なので、ご参考にさせて頂きたいです。
【A】かなり丁寧に問題文を読んだので1時間程度でした。そこから見直しと、できていない所をもう一度考えたりで終わったのは1時間30分過ぎたくらいでした。丁寧に問題を解いても余裕があったので、焦らなければ大丈夫です!
ITパスポートでは以下の例題のような用語に関する問題が多く出題されますが、ITパスポートは試験時間に比較的余裕がある試験なので、計算問題もしっかりと正解を狙いに行きましょう。
※「ITパスポート用語集・単語一覧・PDF付き!覚え方やアプリ・本もご紹介!」もぜひ合わせてご覧ください。
【例題(平成30年度過去問)】
小売業A社は、自社の流通センタ近隣の小学校において、食料品の一般的な流通プロセスを分かりやすく説明する活動を行っている。A社のこの活動の背景にある考え方はどれか。
- CSR
- アライアンス
- コアコンピタンス
- コーポレートガバナンス
【解答&解説】
正解は1・・・(答)です。
CSR(Corporate Social Responsibility)は「企業の社会的責任」と訳され、企業は利益の追求だけでなく「地球環境への配慮」「個人情報保護」「説明責任」「地域活動やボランティア活動などへの支援」といった活動を通じて、社会的責任を果たすべきだとする考え方のことです。
ITパスポートの計算問題を解くための公式一覧
ここからは、ITパスポートの計算問題を解くための公式一覧を分野別(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)にご紹介していきます。
まずはストラテジ系からです。
ストラテジ系
- 経常利益=営業利益+営業外収益-営業外損益
- 営業利益=売上総利益-販管費及び一般管理費
- 売上総利益=売上高-売上原価
- 損益分岐点売上高=固定費 ÷(1-変動費率)
- 変動費率=変動費 ÷ 売上高
- ROI=利益 ÷ 投資額
1〜3は上記の例題でご紹介したので詳細は割愛します。
公式4〜5、6を使った例題は以下です。
【例題(平成21年度過去問)】
損益計算資料から求められる損益分岐点となる売上高は何百万円か。
<損益計算資料(単位:百万円)>
売上高 | 400 |
材料費(変動費) | 140 |
外注費(変動費) | 100 |
製造固定費 | 100 |
粗利益 | 60 |
販売固定費 | 20 |
営業利益 | 40 |
- 160
- 250
- 300
- 360
【解答&解説】
変動費と固定費を計算すると以下のようになります。
- 変動費=材料費+外注費=140+100=240
- 固定費=製造固定費+販売固定費=100+20=120
これを上記の公式にあてはめると、
- 変動費率=240÷400=0.6
- 損益分岐点売上高=120÷(1-0.6)=300
となります。
よって、答えは3・・・(答)です。
【例題】
システム開発案件X、Y、Zのうち、採算性があるものはどれか。以下の選択肢1〜4の中から1つ選びなさい。ただし、採算検討の対象期間はシステムのサービス開始後の5年目までとし、サービス開始後は毎年、システムのメンテナンス費用が初期投資額の10%発生するものとする。
システム開発案件 | 初期投資額[百万円] | 毎年のシステム効果[百万円] |
---|---|---|
X | 250 | 80 |
Y | 450 | 140 |
Z | 700 | 200 |
- XとY
- YとZ
- ZとX
- XとYとZ
【解答・解説】
採算性がある=ROIが100%を超えるということです。ROIは「利益÷投資額」で計算可能です。
X、Y、Zについて利益・投資額・ROIを計算すると以下のようになります。
X | Y | Z | |
---|---|---|---|
利益 | 80×5年=400 | 140×5年=700 | 200×5年=1000 |
投資額 | 250+250×10%×5年=375 | 450+450×10%×5年=675 | 700+700×10%×5年=1050 |
ROI | 400÷375≒107% | 700÷675≒104% | 1000÷1050≒95% |
ROIが100%を超えているのはXとYなので、正解は1・・・(答)となります。
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マネジメント系
- 工数=要員数 × 時間(仕事算)
- クリティカルパス
1は上記の例題でご紹介したので詳細は割愛します。
2のクリティカルパスとは、プロジェクトにおいて最も時間のかかる経路のことです。
この経路上の作業が遅れるとプロジェクト全体が遅れるため、プロジェクト管理において重視されます。
以下の図においては、A→B→Eの経路がクリティカルパスとなります。全作業を完了するまでに6日間必要です。
※クリティカルパスについてもっと詳しく学習したい人は「クリティカルパスはITパスポートで出る!解き方を例題でわかりやすく解説」をご覧ください。
クリティカルパスの例題は以下です。
【例題(平成23年度過去問)】
図のアローダイアグラムにおいて、作業Bが3日遅れて完了した。全体の遅れを1日にするためには、どの作業を何日短縮すればよいか。
- 作業Cを1日短縮する
- 作業Dを1日短縮する
- 作業Eを1日短縮する
- どの作業も短縮する必要はない
【解答&解説】
正解は3・・・(答)です。
まずはクリティカルパスを探します。
- A→C→D:18日(3+5+10)
- A→C→E→F:20日(3+5+7+5)
- B→D:17日(7+10)
- B→E→F:19日(7+7+5)
上記より、クリティカルパスはA→C→E→Fの20日だとわかります。
次に作業Bの遅れを考慮して、再度クリティカルパスを探します。
- A→C→D:18日(3+5+10)
- A→C→E→F:20日(3+5+7+5)
- B→D:20日(7+3+10)
- B→E→F:22日(7+3+7+5)
この結果から、クリティカルパスがB→E→Fの22日に変わったことがわかります。
設問では全体の遅れを1日にするとあるので、当初のクリティカルパスの20日に1を足して21日にしたいということがわかります。
つまり、作業B・E・Fのいずれかを1日減らせば21日になります。これに合致する選択肢は3のみです。
テクノロジ系
- 順列(P)と組み合わせ(C)
- 10進数・2進数・16進数
- MTBF(平均故障間隔)=稼働時間の和 ÷ 故障回数
- MTTR(平均修復時間)=修理時間の和 ÷ 故障回数(=修理回数)
- 稼働率=MTBF ÷ (MTBF+MTTR)
テクノロジ系は他の2分野(ストラテジ系・マネジメント系)と比べて覚えておくべき公式が少し多いです。
それぞれの詳細について解説していきます。
1:順列(P)と組み合わせ(C)
ITパスポートでは高校数学が学習した順列(P)と組み合わせ(C)の公式を使った問題が試験範囲に含まれています。
※ITパスポートの試験範囲を詳しく知りたい人は「ITパスポートの試験範囲は広い!変更・拡大されることもあるので要注意」をご覧ください。
例題は以下です。
【例題(平成26年度過去問)】
a, b, c, d, e, fの6文字を任意の順で1列に並べたとき、aとbが隣同士になる場合は、何通りか。
- 120
- 240
- 720
- 1,440
【解答&解説】
正解は2・・・(答)です。
aとbは隣同士になるので、aとbを1つのかたまりと考えて「aとb」「c」「d」「e」「f」の5つの並び方を考えます。
5つの並び方は5P5=5×4×3×2×1=120[通り]です。
さらにaとbの並び方には「a, b」「b, a」の2通りがあり、120通りにそれぞれ対して2通りがあるので、答えは120×2=240[通り]となります。
※順列(P)と組み合わせ(C)の公式を忘れてしまった人は「SPIの組み合わせの公式と順列との違いをわかりやすく解説!練習問題付き」を読んで思い出しておきましょう。
2:10進数・2進数・16進数
10進数とは、値が10になるときに桁が1つ上がる表記法です。10進数は私たちが普段の生活で使用している表記法なので簡単に理解できるでしょう。
10進数の例は以下です。
0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13・・・
2進数とは、値が2になるときに桁が1つ上がる表記法です。0、1までは10進数の場合と同じですが、2進数では「2」のときに桁上がりするので、10進数の「2」は2進数では「10」となります。
その後、11、100、101と増加します。
2進数の例は以下です。
0、1、10、11、100、101、110、111、1000、1001、1010・・・
16進数とは、値が16になるときに桁が1つ上がる表記法です。
私たちが普段使っているアラビア数字には0〜9までの10種類しか数字記号がありません。
なので、16進数では10〜15までの値をAからFまでのアルファベットを使って表記します。
例えば、10進数の「10」は16進数では「A」となります。また、10進数の「15」は16進数では「F」となります。
16進数の例は以下です。
0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、A、B、C、D、E、F、10、11、12、13、14、15・・・
ITパスポートでは以下のような問題が出題されます。
【例題(令和2年度過去問)】
10進数155を2進数で表したものはどれか。
- 10011011
- 10110011
- 11001101
- 11011001
【解答&解説】
正解は1・・・(答)です。
155を2のべき乗の値に分解して表すと、155=128+16+8+2+1となります。
すなわち、155=27+24+23+21+20です。
2進数の格桁の値は右端から20、21、22・・・の重みがあります。
10進数の155を2進数で表す場合、27、24、23、21、20の位置に1がたつ10011011が正しいことがわかります。
※10進数を2進数や16進数に変換する方法は「SPIでn進法は出題される?結論出題されません!理由も解説」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
3〜5:MTBF・MTTR・稼働率
稼働率とは、システムのある一定期間を切り取ったとき、稼働している割合を示すものです。
例えば、ある会社員の1日の稼働率を考えてみます。
ある会社員の労働時間が7時間で、休憩が1時間だったとき、この会社員の稼働率は7÷(7+1)=87.5[%]となります。
システムの稼働率を計算する場合は平均故障間隔と平均修復時間を利用します。
例題は以下です。
【例題(平成21年度過去問)】
あるシステムは5,000時間の運用において、故障回数は20回、合計故障時間は2,000時間であった。おおよそのMTBF、MTTR、稼働率の組合せのうち、適切なものはどれか。
MTBF(時間) | MTTR(時間) | 稼働率(%) | |
---|---|---|---|
ア | 100 | 150 | 40 |
イ | 100 | 150 | 60 |
ウ | 150 | 100 | 40 |
エ | 150 | 100 | 60 |
【解答&解説】
正解はエ・・・(答)です。
運用時間が5,000時間で故障時間が2,000時間なので、稼働時間は3,000時間です。
故障回数が20回なので、
- MTBF(平均故障間隔)=3,000÷20=150[時間]
- MTTR(平均修復時間)=2,000÷20=100[時間]
- 稼働率=150÷(150+100)×100=60[%]
となります。
※「ITパスポートでMTBF・MTTR・稼働率の公式は暗記必須!使い方を例題で丁寧に解説」もぜひ参考にしてください。
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
ITパスポートで計算問題は何問出る?割合は?
上記でも解説した通り、ITパスポートの試験時間は120分・問題数は100問ですが、計算問題は5〜10問程度しか出題されません。
※「ITパスポートの試験時間・問題数は120分で100問!長い?途中退出可能?」もぜひ合わせてご覧ください。
つまり、計算問題の割合は5〜10%程度です。
ちなみにですが、ITパスポートの合格基準は以下2つの条件を両方とも満たすことです。
- 試験全体を1,000点満点に換算したとき、総合評価点が600点以上
- 各分野ごとに1,000点満点に換算したとき、300点以上の得点
※総合評価点の詳細は「ITパスポートの総合評価点とは?総合評価点だけ足りないと合格できない?上げ方は?400点・500点だとダメ?」をご覧ください。
なので、計算問題が全て不正解だったとしても合格できる可能性は十分にあるのでご安心ください。
ITパスポートの計算問題ができない人がやるべきこと
ITパスポートの計算問題ができない人がやるべきことは以下の2つです。
- 本記事でご紹介した公式一覧の暗記
- 過去問を繰り返し解く
1つ目の「本記事でご紹介した公式一覧の暗記」は上記ですでに解説済なので割愛します。
2つ目の「過去問を繰り返し解く」ですが、ITパスポートでは過去に出題された問題の類似問題が数多く出題されます。
例えば、以下は平成21年度と平成25年度の過去問ですが、内容がかなり似ていることがわかります(計算問題も同様です)
【過去問(平成21年度)】
SWOT分析で把握できるものはどれか。
- 経営環境
- 事業戦略
- 事業目標
- 事業領域
【解答&解説】
正解は1・・・(答)です。
SWOT分析とは強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の要素から市場を分析する手法です。
内部環境要因である自社の強み・弱みと、外部環境要因でる機会・脅威の要因を組み合わせることで、市場での機会や事業課題の発見に役立てます。
【過去問(平成25年度)】
SWOT分析の説明として、適切なものはどれか。
- 企業を取り巻く外的環境に潜む機会及び脅威、企業がもつ強み及び弱みを分析することによって、企業活動の今後の方向性を導き出すための手法である。
- 財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点から企業の業績をバランスよく評価・分析するための手法である。
- 自社の活動が顧客にとって最終的にどのような価値を生み出し、それは顧客を満足させられるかという観点から企業活動をデザインする手法である。
- 市場の成長率とマーケットシェアの二つの定量的項目で作られたマトリックスに事業をプロットし、経営資源の配分の最適化を行う手法である。
【解答&解説】
正解は1・・・(答)です。
2はBSC(Balanced Score Card)、3はバリューエンジニアリング、4は事業ポートフォリオマネジメントの説明です。
ITパスポートに合格する最短の道のりは、過去問を繰り返し解いて完璧に仕上げることです。
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ITパスポートの計算問題集は販売されてる?
ITパスポートの計算問題に特化した唯一の問題集は『基本情報+ITパスポート 計算ドリル』です。
実教出版から販売されており、著者は大滝みや子氏、料金は税込1,047円です。
しかし、『基本情報+ITパスポート 計算ドリル』の発行日は2008年12月15日であり、改訂も行われていないので購入することはおすすめできません。
ITパスポートの試験範囲は2008年と比べるとかなり内容が変更・拡大されています。
例えば、近年のDXの推進やAI、ビッグデータ、IoTなどの新技術は私たちの生活を一変させる勢いで進化していますが、2023年8月には生成AIの仕組みや活用例などがITパスポートの試験範囲に追加されています。
なので、ITパスポートの計算問題は『基本情報+ITパスポート 計算ドリル』を使って対策するのではなく、最新のITパスポートの試験範囲に対応した問題集や参考書を使って対策をすることをおすすめします。
ITパスポートの計算問題で電卓・紙は使える?
結論から言うと、計算問題に限らずITパスポートでは電卓の使用が認められていません。
紙(計算用紙)は試験会場で配布されるもののみ使用可能です。
※シャーペンも試験会場で配布されるもののみ使用可能です。
電卓の使用が禁止なので計算問題が解けるか不安に思う人もいるでしょうが、上記でご紹介したたくさんの例題の通り、ITパスポートの計算問題を解くために複雑な計算は必要ありません。
手計算(筆算)や暗算などで十分対応可能です。
ちなみにですが、ITパスポート受験時の机上に置けるものは以下の6つのみです。
- ハンカチ
- ポケットティッシュ
- 目薬
- 確認票
- 受験者注意説明書
- メモ用紙、シャープペンシル(試験会場で配布されたもののみ)
上記6つ以外のものを机上に置くとカンニング行為とみなされ、失格となりますのでご注意ください。
※詳しくは「ITパスポート試験は電卓・計算機の持ち込み不可!複雑な計算は不要!」をご覧ください。
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今回はITパスポートの計算問題について徹底解説しました。
ITパスポートの計算問題は決して難しくありません。捨てるのは非常にもったいないので、必ず事前に対策をしておきましょう。